今回は、データは全く関係ありません。完全に生成AIに乗っかっただけの「こたつ記事」です。思いつきで作業をしていて、単純に個人的に面白かったのです。
トランプの政策がとっ散らかっている様子を描いて、最近人気の略語(頭字語)に「TACO」というのがあります。実に秀逸な言葉なのですが、これに匹敵するようなものを生成AIは作れるのかと興味が沸いて、ちょっと試してみました。
まぁ、もうひと息といったところ、ちょっと難しかったかなぁ。因みにアイキャッチ画像もAIに作ってもらいました。
トランプ政策の迷走
トランプ相互関税の発表が4月2日、4月9日から発動と思われたのですが、金融市場が混乱すると同日中に90日間の停止を発表。最大の標的だった対中関税も、5月12日に暫定引き下げと発表。さらにEUについても、6月1日から一律50%課税するぞとタンカ切ったのに、また7月9日まで延期となりました。
SNSで勝手にぶち上げるのはいいのですが、直ぐに撤回されたかと思えば、また別の関税を課すといったり、とにかくこの政権の行き当たりばったりの政策運営には、先行き不透明感ばかりが積み上がります。
「経済不確実性指数」というやつを見ると、足元の数値はコロナ期を超えて、2000年代では最高水準。リーマンショックの時期も超えています。
月次ベース指数だと、金融政策、税制、債務等のサブカテゴリーの指数もあるのですが、そのうちの貿易政策指数がとんでもない水準に上昇しています(グラフは割愛:あまりに突出していて読み取れないので)。2024年1~10月の平均は122なのですが、これが11月(大統領選挙の月)に1,402に急上昇、今年4月(相互関税発表の月)には7,983と、これまでどのサブカテゴリーでも見たことのない水準に飛び上がっています。
とはいえ、足元の経済状況はリーマンショック、コロナ禍と比肩するような悲惨さではないもの事実。これもひとえに、トランプが無茶なことを言っても、すぐに朝令暮改で引っ込めてくれるからですね。さすがトランプ、ってことはないか。

このタコ!
このような政策の迷走を受けて、TACOという略語(頭字語)がウォール街で流行っているという記事が先月末頃から頻出しています。
Trump Always Chickens Out(トランプはいつもビビッて逃げ出す)という言葉の頭文字で、元々はFTのコラムニストが作ったものらしいですが、トレーダーたちがこれを気に入って、トランプがおかしな政策を発表しても気にしないで買え、といって使っているとのこと。いや、実にうまいことを言うなと感心しました。
さらに、その用語を聞いたことがなかったトランプが、記者に知らされてカメラの入っている前で激怒したという、おいしいオマケまで付いてきました。日本のような「新語・流行語大賞」があれば、絶対に大賞受賞でしょう。
頭字語を「アクロニムacronym」と言いますが、頭字語そのものにも意味がある場合、特別に「バクロニムbackronym」というのだと、今回、ちょっと調べていて知りました。TACOもメキシコ料理のタコスのこと。
例えば日本人の行動を描写していると言われて有名なのが、NATO:No Actions, Talk Onlyというやつ。真面目な用語だとMAD:Mutually Assured Destruction(相互確証破壊)なんてのもあります。なぜか政治・軍事用語にこういうのが多い印象(SALTとかSTARTとか)。
他にもGOLF:Gentlemen Only, Ladies Forbidden(男性のみ、女性禁止)なんてのもあります。スペースシャトル(チャレンレンジャー号?)の大事故があった際、NASAをNeeds Another Seven Astronauts(もう7人、宇宙飛行士が必要だ)と呼んだという、さすがに悪趣味だろうと笑えない例もありました。
生成AIは、これを超えられるか
自分でもこういうのが作れればいいのですが、いかんせん私には全くそういうセンスがないし、そもそも私の英語力では全く歯が立ちません。
ということで、Chat GPTとGeminiに、トランプの政策を皮肉って、何か気が利いたものを作れないか聞いてみました。色々と案を出してくれましたが、まぁ、玉石混淆といったところですかね。出てきたもののうち、いくつかを紹介します。
これら以外にも、ずらずらと候補を出してくれたので、実はどこかで既に使われているものかもしれません。その場合はご容赦。
まずはトランプ大好きなフェイクニュース。でも現実世界では「俺は偉いんだ。何を言っても、みんな跪いてくる」と思っているトランプのエゴで、簡単に従来の外交約束がひっくり返される状況が続いています。個人的には、これが一番好きでした。
- FAKE:Foreign Assurances Killed by Ego(外交約束がエゴで潰される)
やはり看板政策の関税は外せません。看板政策のはずが、しっかりとした政策設計もなく、唐突に発表されるため、経済には無駄な費用だけが掛かり、お荷物にしかなっていません。
- TARIFF:Trump’s Aggressive Restrictions Impose Financial Failures(トランプの攻撃的統制が金融的失敗を強いる)
- TARIFF:Trump Always Randomly Imposes Failing Fees(トランプはいつもやみくもに失敗する費用を強いる)
1次政権は、娘のイヴァンカや娘婿のジャレッドの政権入りが物議を醸しました。今回は献金者への露骨な優遇が目立ちます。マスクの政権への登用も、彼自身の大規模な献金のおかげ。詐欺で有罪になった新興EV創業者も、その献金に応じて恩赦。先日は自分のミームコインの多額購入者を招いたプライベートディナー会を開催…。他の政権でも(他の国でも)大なり小なり、似たようなものはあったのでしょうが、ここまで大っぴらにやられるとなぁ。
- GRIFT:Gifts Rerouted Inside Friends of Trump(トランプのお友達への利益横流し)
- GOLD:Granting Outright Leniency to Donors(献金者へ明白な寛大さを与える)
2次政権の大きな特徴は「反知性主義」。特に自分の言うことに従わないハーバードは潰したい。岩盤支持層は高卒以下が主流としても、共和党主流派はアイビーリーグ出身者が多いはず。それでも彼らは何も言わない。そこまで共和党はトランプ党になってしまったのかと思うと、気持ちが沈みます。
- DUMB:Discrediting University Minds Baselessly(根拠なく大学の知性を貶める)
自身は「ディールの達人」を標榜していますが、「1日で終わらせる」といったウクライナ紛争は全く解決の目処が立たず、対中関税でも中国は完全にトランプのブラフを見切っている感じ。そもそも過去6回も自分の事業で破産している人間を、世間では「成功したビジネスマン」とは言わんぞ。
- DEAL:Declare Empty And Ludicrous(空虚でバカげた宣言)
- PLAN:Pretending Leadership Actually Negates(実際には何ももたらさないリーダーシップのふり)
番外編:マスク、中国
トランプ政権そのものじゃないですが、関連する頭字語として、こんなイーロン・マスク関連のものも出てきました。ようやく政権を離脱し、最近は減税法案に噛みつくなど、対立関係を隠さなくなったマスク。でもDOGEが統治機構に残した傷跡は、アンタが政権を去ろうが消えないんだよ、なんて言っても、彼には届かないだろうな。
- MUSK:Many Unaccounted Spouses and Kids(多くの説明がつかない奥さんと子供たち)
- MUSK:Manipulates Unchecked Schemes for Kudos(称賛を得るため、制限なく策略を練るヤツ)
- TESLA:Tweets Erratically, Sues Laws Away(不規則にツイートして、法律を訴訟で吹き飛ばす)
- DOGE:Dumps On Government Edicts(政府の命令の無視)
あんまりトランプ側だけやっても不公平なので、反対側にも1件。今のアメリカ社会だと、これは反トランプ派も合意できる数少ない事項かもしれません。
- CHINA:Costly, Harmful, Irresponsible Nationalistic Actions(高くつき、有害で、無責任な国家主義的行動)
しかし、こういうことを書いていると、アメリカの入国審査で落とされてしまいそう。二度とアメリカには行かないようにしよう。